【廃局】浪合平谷テレビ中継局(長野県・下伊那郡阿智村)

長野県下伊那郡阿智村にあるアナログテレビ送信所跡地です。
この送信所は長野県下伊那郡阿智村浪合字治部坂(蛇峠山)にありました。
蛇峠山は標高約1,600メートルもあるので、出力10Wとはいえ飛びの良い中継局だったようです。
当時は「NHK」「民放テレビ4社共用」に分かれていました。
この送信所からの電波は、本来の放送エリアを遥かに超えて、
愛知県の知多半島、西三河、さらには三重県でも受信できたとのこと。
ところが民放テレビはアナログテレビ放送終了日を待たずに、2004年03月10日に廃局・・・
したはずですが、なぜか民放テレビ送信所はそのまま残っていました。
※隣接するNHK送信所はアナログテレビ終了日まで送信・その後に解体。
他サイトの情報によると、地上波デジタル放送で使用するch確保のために、
民放テレビ4局の送信は、平谷向け(中京方面)への送信は2003年10月18日の放送をもって中止、
浪合向け(飯田方面)の電波は2004年3月10日には中止されました。
よって、民放テレビ4局の送信所は同日をもって停波・廃止となったそうです。
送信所設備概要(アナログテレビ) | |||
---|---|---|---|
放送局名 | 物理チャンネル | 空中線電力 | 実効輻射電力 |
NHK長野総合 | 45ch | 10W | --- |
NHK長野Eテレ | 47ch | ||
SBC信越放送 | 15ch | ||
abn長野朝日放送 | 21ch | ||
TSBテレビ信州 | 19ch | ||
NBS長野放送 | 17ch |
■訪問日:2024年06月04日
2024年06月04日訪問分
2024年06月04日に訪問した際の画像です。
なぜか廃局したはずの、民放アナログテレビ施設が残っているので現地訪問しました。
岐阜県から長野県に向かっている最中に天候が悪化、その後は曇り空での現地訪問となりました。
まさに「山の天気は変わりやすい」というやつですね。
送信アンテナ
民放テレビ4社で共用している送信アンテナです。
・6L双ループ2段2面(民放4局共用)
別の角度から。
さらに別の角度から。
気象レーダー付近から撮影。
・6L双ループ2段2面(民放4局共用)
受信アンテナ
送信点から直線距離で北東方面に約120m離れた場所にある受信アンテナです。
UHF送信局の受信アンテナです。VHF局の受信点も探しましたが見つかりませんでした。
廃局後20年も経過しているので、草木の成長によってどこかに隠れてしまっている可能性があります。
・グリッドパラボラ(飯田局からの放送波受信:NBS・TSB・abn共用)
受信アンテナを拡大しました。
受信アンテナの銘板です。
局舎
民放テレビ4局共用の局舎です。
表札です。
正式な局名は「浪合平谷テレビジョン放送局」のようです。
その他
送信塔には中京方面を向く謎のUHFアンテナがあります。
局舎からは光ファイバーが出ているので、現在も現役の施設のようです。
もしかしたら地元共聴の受信点として使用されているのかもしれません。
別の角度から。
ケーブルには名札が付いていないので使用者は不明でした。
何かしらに使われてると思われる物置です。
旧アナログ局舎とケーブルが繋がっています。
自局のモニターアンテナです。
別の角度から。
送信塔の銘板です。2つに分かれています。
SBC・NBSの送信空中線の銘板です。
制作年月は1993年12月。
TSB・ABNの送信空中線の銘板です。
こちらも制作年月は1993年12月。
銘板を別の角度から。
NHK送信所跡地付近から撮影した、民放テレビ送信所です。
送信所の裏側を通っている通路からの送信所全体像です。
送信所付近から撮影した平谷方面の景色です。
NHKテレビ跡地
民放テレビ送信所に隣接した位置にあった、NHKテレビ送信所跡地です。
民放よりも少し高くなった位置にありました。
気象レーダー
テレビ送信所付近には気象レーダーの施設もありました。
説明書きです。建設省の文字に歴史を感じます。
表札は壁面から外れてしまったのか、なぜか地面に置かれていました。
その他電波塔
送信所に向かう道中で見かけた電波塔類です。
これ以外にもいくつか電波塔がありました。
KDDIの携帯電話基地局。
ソフトバンクの携帯電話基地局。
NTTドコモ。携帯電話基地局として使用?
中部電力
防災行政無線局?
説明看板
車で登れる地点の終点にあった、蛇峠山の説明看板です。
参考文献
こちらのサイトでも詳しく解説しています。
■TOPPYのくびったけ日記 さま
■でんぱでーた on Web さま
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